鉄瓶



鉄分たっぷりのお茶が飲めたら・・・なんてことで、
冬の間ストーブの上でスチーマーを兼ねた我が家の鉄瓶。
今年2度目の冬を越す。
初めて出会ったときは、その美しく深い黒にほれぼれといていた。

ところが、この鉄瓶・・・扱いがとても難しい。
決して、内側を触ってはいけない。
決して、洗ってはいけない。
火からおろして、お湯をそのままにしてはいけない。
要するに、鉄瓶を錆びさせないために、
最初の1年くらいは、とても気をつかわなくてはならない。

当初は、ストーブの火を止めて鉄瓶を下すのを度々忘れては、
朝、茶色く錆の出た鉄瓶に、がっかりしたものだった。
そのたびにお茶っぱをいれて、お湯を沸かす。
タンニンが錆を止めてくれるらしい。
また深々とした黒い色に覆われていくのだけれど、
やっぱり何日かしていると、錆が出てくる。
洗わないのは、水垢で被膜を作るためらしい。
どうも前居地と違ってここの水はミネラルが少ないのか、水垢が付きにくい。
1年たってもダメだった。

でも最近になってようやく、もしかして、
もう錆ないかも?って期待が持て始めた。
もう口に入れても大丈夫なお湯が沸かせられるかも♪
ストーブで沸かしたお湯で、コーヒーもお湯割りもいける?(*^^*)

2年たって、こんなふうにタンニンが何層にも塗り重ねられて?
出来上がりつつある鉄瓶は、
なんともわたしには、味わい深い。
見た目にきれいとは言い難いかもしれないが、
もうタンニンで黒いお湯でも、錆で茶色いお湯でもなく、
澄み切った透明のお湯が、ストーブの上でシンシンと湧いている。

もうすぐそこに春が来ている。
鉄瓶は、ストーブとともにまた次の冬まで出番がなく
片付けられてしまうのだけれど、
愛着深い鉄瓶を眺めながら、ふと、
わたしも、
姿は歳をとっても、それには反して、中身はだんだんと澄み渡っていくような、
そんなふうな時間を重ねていきたいものだなあと思った。

 

 

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